種から育てるアデニウム(砂漠のバラ)~種まき編
2022年07月16日
アデニウムの種を蒔いて、実生で育てていこうと思います。今回は種まき前日から出芽が揃うまでの12日間の記録です。
ちなみにコーデックスとは、水やデンプン質を根や茎に蓄えて、容姿がずんぐりむっくり?と丸みを帯びた多肉植物の総称で、塊根植物/塊茎植物と呼ばれています。
▶もくじ

【7月05日】アデニウムの種まきは初めてですので、野菜の種を蒔く感覚でやってみます。種は品種改良が盛んなタイ産のもので、アラビカムという品種のドーワタイプ(矮性種)です。
平均して長さ13mm、幅3mmほど。発芽しやすいように前日から水に浸けておきます。今回は24時間浸けました。最初は浮いていましたが、翌朝見ると全て沈んでいました。
余談ですが、NHK趣味の園芸「やさいの時間」でクウシンサイの発芽実験をされていて、水に浸ける時間は0時間、3時間、6時間、12時間、24時間の5パターン。12~24時間が最も発芽率が良かったという結果でした。

【7月06日】24時間経ったので蒔いていきます。
▶もくじ
殻を付けたまま出芽するようなので軽く土に埋める方法を試してみます。種を乾燥から守り、殻を土の中で脱がせる一石二鳥作戦。

用土は「さぼてん多肉植物の土」に赤玉土(小粒)を3割ほど混ぜたもの。市販の土単体では乾き過ぎるため、赤玉土を足して保水性を少し高めておきました。
湿らせた後、深さ1㎝の溝をつくり、

種を置いていきます。覆土して、

鎮圧しながら平らにならして、軽く水をやって土と種をさらに密着させます。
▶もくじ

通常なら普通に水やりをするところですが、今回は腰水でやってみます。ポットトレイがすっぽり入るタッパーを用意して、1/4ほど浸かるように水を溜めます。

毛細管現象で常に土が湿った状態を保つことができ、うっかり乾かしてしまった…という心配もありません。種が水やりで流されないよう、主に小さい種に用いられる方法です。種まき完了、後は出芽するのを待つだけです。
アデニウムは発芽させやすいそうで、種の薬品消毒や土の熱湯消毒などはしていません。また、出芽の様子をインターバル録画しましたので画角がズレないよう、腰水の水の交換は一度だけスポイトで吸水し、水差しで注水しました。
▶もくじ

【7月09日】種蒔きから3日後、土が少し盛り上がって、
【7月10日】種蒔きから4日後、さらに盛り上がって、

【7月11日】種蒔きから5日後、出芽。
【7月12日】種蒔きから6日後、2本目出芽?!この種は双子ちゃんでした。
上の写真(7月6日)の右下の、他より太い種がこれでした。太い芽が出るのではと期待していましたのでちょっと拍子抜け。でも物は考えよう、1本得したと思うようにします。

全体的にはこんな感じ。奥のも土が少し動いているようですのでもう少し待ってみます。
この日から屋外管理に移行し、腰水を終了しました。これからは土が乾けば上からたっぷりと水やりをします。乾けば水を求めて根を伸ばし、結果的に根張りの良い丈夫な苗に育ちます。
逆に、いつまでも湿っていたら根は水に不自由しませんので根を張らせる必要もなく、弱々しい苗になってしまいます。
▶もくじ
そんな都合のいい場所…実はあるのです。

5月に増設したメダカのビオトープ。メッシュパネルを渡して、

こんな感じ。蒸れを避けたいので受け皿は敷きません。水やりの際に一旦どかすのが手間ですが、残りのスペースにも水やり頻度の少ない多肉植物を置くことに。

メダカにも日光浴が必要ですので、午前中は日に当てて、日差しが強い時は昼前からこうして簾を掛けてやります。ちなみに、今回手元の照度計で計測したところ、簾の遮光率は60%でした。
ここのメダカは今春に初めて繁殖させた稚魚たちですので、雨水を入れたくないので、雨が降りそうになるとこうして波板を被せてやります。
暑い日の日除け、雨の日の雨除け、両者の利害が一致しました。
▶もくじ

【7月15日】双子ちゃんの現在。茎が赤味を帯びてきました。アントシアニンを分泌しているものと思われます。
アントシアニン色素は葉緑体の発達を促進し、発達中の葉緑体を紫外線から守る働きがあります。また、抗菌作用や虫の幼虫を近づけない作用もあるそうです。

こちらは良く見ると双葉が1枚しかありません。

2日遅れでしたが元気にスクスク、一番まとも…。

出待ちの種も、チラリと姿を見せてきました。

【7月16日】種蒔きから10日後。出待ち中の種も出芽しました。これも殻を付けたままで4粒中3粒を取り外してやるハメに。土の中で殻を脱ぎ捨てさせる一石二鳥作戦は見事に失敗。
一般に、小さい種は好光性で大きい種は嫌光性が多いと。嫌光性は光を遮断するために土に埋めて蒔きます。固い大きい殻を土の中に脱ぎ捨てやすくするのも覆土する理由だと、何かで読んだことがあるようなないような…。今回の土は軽石が多いのでオモシにならなかった…ということで。

茎や根が丸みを帯びてくるには数年かかるようですが、今からワクワクしています。育苗が順調に進めば、その経過と鉢上げの様子などをご紹介できれば思っています。
▶もくじ
種まき
コーデックスの中でも、種まきや育て方が比較的容易とされるアデニウム(キョウチクトウ科アデニウム属:別名は砂漠のバラ)の種を蒔いてみました。ちなみにコーデックスとは、水やデンプン質を根や茎に蓄えて、容姿がずんぐりむっくり?と丸みを帯びた多肉植物の総称で、塊根植物/塊茎植物と呼ばれています。
▶もくじ
24時間水に浸す


【7月05日】アデニウムの種まきは初めてですので、野菜の種を蒔く感覚でやってみます。種は品種改良が盛んなタイ産のもので、アラビカムという品種のドーワタイプ(矮性種)です。
平均して長さ13mm、幅3mmほど。発芽しやすいように前日から水に浸けておきます。今回は24時間浸けました。最初は浮いていましたが、翌朝見ると全て沈んでいました。
余談ですが、NHK趣味の園芸「やさいの時間」でクウシンサイの発芽実験をされていて、水に浸ける時間は0時間、3時間、6時間、12時間、24時間の5パターン。12~24時間が最も発芽率が良かったという結果でした。

【7月06日】24時間経ったので蒔いていきます。
▶もくじ
深さ1cmに埋める
種を蒔く時に気になるのが、発芽に光が必要な好光性種子なのか、光を嫌う嫌光性種子なのかです。蒔き方を調べてみると、覆土をするしない両方が紹介されています。なんとなく光が関係しない中性種子のような気がしてきました。殻を付けたまま出芽するようなので軽く土に埋める方法を試してみます。種を乾燥から守り、殻を土の中で脱がせる一石二鳥作戦。


用土は「さぼてん多肉植物の土」に赤玉土(小粒)を3割ほど混ぜたもの。市販の土単体では乾き過ぎるため、赤玉土を足して保水性を少し高めておきました。
湿らせた後、深さ1㎝の溝をつくり、


種を置いていきます。覆土して、


鎮圧しながら平らにならして、軽く水をやって土と種をさらに密着させます。
▶もくじ
腰水で底面から吸水


通常なら普通に水やりをするところですが、今回は腰水でやってみます。ポットトレイがすっぽり入るタッパーを用意して、1/4ほど浸かるように水を溜めます。

毛細管現象で常に土が湿った状態を保つことができ、うっかり乾かしてしまった…という心配もありません。種が水やりで流されないよう、主に小さい種に用いられる方法です。種まき完了、後は出芽するのを待つだけです。
アデニウムは発芽させやすいそうで、種の薬品消毒や土の熱湯消毒などはしていません。また、出芽の様子をインターバル録画しましたので画角がズレないよう、腰水の水の交換は一度だけスポイトで吸水し、水差しで注水しました。
▶もくじ
5日後に出芽


【7月09日】種蒔きから3日後、土が少し盛り上がって、
【7月10日】種蒔きから4日後、さらに盛り上がって、


【7月11日】種蒔きから5日後、出芽。
【7月12日】種蒔きから6日後、2本目出芽?!この種は双子ちゃんでした。
上の写真(7月6日)の右下の、他より太い種がこれでした。太い芽が出るのではと期待していましたのでちょっと拍子抜け。でも物は考えよう、1本得したと思うようにします。

全体的にはこんな感じ。奥のも土が少し動いているようですのでもう少し待ってみます。
この日から屋外管理に移行し、腰水を終了しました。これからは土が乾けば上からたっぷりと水やりをします。乾けば水を求めて根を伸ばし、結果的に根張りの良い丈夫な苗に育ちます。
逆に、いつまでも湿っていたら根は水に不自由しませんので根を張らせる必要もなく、弱々しい苗になってしまいます。
▶もくじ
ビオトープ水上多肉庭園
アデニウム自体は熱帯性ですので暑さには強く日光大好きなのですが、これはまだ発芽したての苗、真夏は午前中は日が差して午後からは日陰になるのが理想。そんな都合のいい場所…実はあるのです。


5月に増設したメダカのビオトープ。メッシュパネルを渡して、


こんな感じ。蒸れを避けたいので受け皿は敷きません。水やりの際に一旦どかすのが手間ですが、残りのスペースにも水やり頻度の少ない多肉植物を置くことに。


メダカにも日光浴が必要ですので、午前中は日に当てて、日差しが強い時は昼前からこうして簾を掛けてやります。ちなみに、今回手元の照度計で計測したところ、簾の遮光率は60%でした。
ここのメダカは今春に初めて繁殖させた稚魚たちですので、雨水を入れたくないので、雨が降りそうになるとこうして波板を被せてやります。
暑い日の日除け、雨の日の雨除け、両者の利害が一致しました。
▶もくじ
種蒔きから10日後に出芽勢揃い

【7月15日】双子ちゃんの現在。茎が赤味を帯びてきました。アントシアニンを分泌しているものと思われます。
アントシアニン色素は葉緑体の発達を促進し、発達中の葉緑体を紫外線から守る働きがあります。また、抗菌作用や虫の幼虫を近づけない作用もあるそうです。

こちらは良く見ると双葉が1枚しかありません。

2日遅れでしたが元気にスクスク、一番まとも…。

出待ちの種も、チラリと姿を見せてきました。


【7月16日】種蒔きから10日後。出待ち中の種も出芽しました。これも殻を付けたままで4粒中3粒を取り外してやるハメに。土の中で殻を脱ぎ捨てさせる一石二鳥作戦は見事に失敗。
一般に、小さい種は好光性で大きい種は嫌光性が多いと。嫌光性は光を遮断するために土に埋めて蒔きます。固い大きい殻を土の中に脱ぎ捨てやすくするのも覆土する理由だと、何かで読んだことがあるようなないような…。今回の土は軽石が多いのでオモシにならなかった…ということで。

茎や根が丸みを帯びてくるには数年かかるようですが、今からワクワクしています。育苗が順調に進めば、その経過と鉢上げの様子などをご紹介できれば思っています。
▶もくじ