ベゴニアの挿し木 花を咲かせるための挿し穂づくり
2021年05月04日
あわれな姿になったベゴニアを切り戻し、その剪定茎を使って挿し木をしておきました。
2-1 葉芽が付いた「葉芽付き」
2-2 頂芽を付けた「頂芽付き」
2-3 葉芽も頂芽もない「芽なし」
3 土挿しと水挿し
3-1 用土は赤玉土の単用
3-2 ペットボトル水挿し器
4 発根(水挿し)
4-1 「葉芽付き」
4-2 「頂芽付き」
4-3 「芽なし」
5 発根(土挿し)
5-1 「葉芽付き」
5-2 「頂芽付き」
5-3 「芽なし」
6 鉢上げ
7 開 花

切り戻した茎は、葉芽が付いたものと葉芽が付いていない2種類になります。
多くのベゴニアは、花が咲いた節には新芽(葉芽)ができませんので、右側のようなのっぺら棒な茎もできます。

葉芽を付けて挿すのが基本で、葉芽が付いていない茎は先端部を使って挿すことになります。
葉芽も頂芽も付いていない茎は、節から新芽が出ませんので花は咲きません。挿し穂を作るときには注意が必要です。
▶もくじ

葉芽の上は切り落とします。蒸散を防ぐために下葉は取り除き、よく切れるカッターで斜め45度でスパッと滑らかに切り直します。途中の茎を使う挿し方を「管挿し」と呼びます。
▶もくじ

葉芽が付いていない茎は先端から5~6cm下あたりでカットします。発根に集中させるために、蕾や花は全て取り除いておきます。頂芽を付けて挿すことを「天挿し」と呼びます。
▶もくじ

葉芽も付いていなく頂芽も切り落とした実験用の挿し穂(右端)も作りました。

30分ほど水あげします。草本系は30分ほど、木本系は1時間ほどを目安にしています。
▶もくじ
▶もくじ

用土には未使用の赤玉土(小粒)だけを使っています。挿し木には腐葉土や肥料は混ぜません。
あらかじめ湿らせて、細い棒などで穴をあけておくと挿しやすく、挿し穂の先端を傷めることもありません。

前列に「葉芽付き」。

後列に「葉芽付き」。

こちらは実験用の「芽なし」。
土に挿したら周りの土を指で押さえておきます。最後にたっぷり水やりすると赤玉土が締まり、挿し穂がさらに安定します。
▶もくじ

水挿しにはこの水挿し器が便利です。900㎖のペットに280㎖や500㎖ペットがスッポリ収まるのを利用します。挿し穂の形状や大きさによって、高さを変えながら自由自在に組み合わせることができます。
右から順に「葉芽付き」「葉芽付き」「芽なし」。

直射日光や強風の当たらない明るい日陰で管理します。土挿しは土が乾かないよう注意しながら適宜水やりをし、水挿しは2~3日に1回(夏なら毎日)水を交換しながら発根を待ちます。
▶もくじ

【5月10日】開始から06日後、最初に発根。
【5月18日】開始から14日後、根は長いもので24mmほどに。水挿しは早めに鉢上げするの良いのですが、他の追従を待ってみます。

【5月23日】開始から19日後、最長は32mmに。
▶もくじ

【5月15日】開始から11日後、5日遅れて発根しました。
【5月18日】開始から14日後、根は6mmほどに。

【5月23日】開始から19日後、最長は13mmに。
▶もくじ

【5月16日】開始から12日後、こちらも発根しました。
【5月18日】開始から14日後、根は4mmほどに。上の節からしか発根していません…。

【5月23日】開始から19日後、最長はこちらも13mmに。
鉢上げします。土挿しも見てみましょう。
▶もくじ

こちらも発根の様子を見ていきます。


【5月23日】開始から19日後、最長は6cm、水挿し同様にこのパターンが勢いがあります。
▶もくじ


【5月23日】開始から19日後、これもまずまずです。
▶もくじ


【5月23日】開始から19日後、今にも解けて無くなりそうな貧弱な葉っぱ2枚で良く発根したな…と。

左が「葉芽付き」。葉芽という新しい元気な頂芽を得たことで、発根も旺盛になったようです。
▶もくじ


12cmポリポットに鉢上げしました。用土は赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合。3本の寄せ植えです。

水挿しは個別に。ここまで水に不自由していませんので細根が少なく、土に適応するまで少し時間がかかります。水切れしないように注意しながら管理します。
2週間ほど明るい日陰に置いて、その後徐々に日に当てていく予定です。この時期はもう日差しが強いので、木漏れ日程度が無難です。
▶もくじ

【6月06日】鉢上げから14日、「頂芽付き」に蕾が上がってきました。

【6月12日】鉢上げから20日、「頂芽付き」の蕾が開き始め、「葉芽付き」にも蕾が上がってきました。

花芽が付いた節には新芽はできません。

花が咲かなかった節には新芽ができています。花付きが良すぎると葉芽が少なくなり、今回のように地際から切り戻すことになり、それはそれで嬉しい誤算に…。

「芽なし」苗は教科書通り、発根はするけれど芽は出ません。なので花は咲きません。今ある葉っぱが寿命を迎えるとジ・エンドです。
必ず葉芽を付けて挿すか、葉芽が無い場合は頂芽を付けて挿すようにします。

発根量は土挿しに軍配が上がりましたが、水挿し苗も元気に育っています。「芽なし」苗は別にして…。
▶もくじ
動画はこちらから
※ 画面をクリックするとYouTubeサイトに移動します

もくじ
1 挿し穂づくり2-1 葉芽が付いた「葉芽付き」
2-2 頂芽を付けた「頂芽付き」
2-3 葉芽も頂芽もない「芽なし」
3 土挿しと水挿し
3-1 用土は赤玉土の単用
3-2 ペットボトル水挿し器
4 発根(水挿し)
4-1 「葉芽付き」
4-2 「頂芽付き」
4-3 「芽なし」
5 発根(土挿し)
5-1 「葉芽付き」
5-2 「頂芽付き」
5-3 「芽なし」
6 鉢上げ
7 開 花
挿し穂づくり

切り戻した茎は、葉芽が付いたものと葉芽が付いていない2種類になります。
多くのベゴニアは、花が咲いた節には新芽(葉芽)ができませんので、右側のようなのっぺら棒な茎もできます。


葉芽を付けて挿すのが基本で、葉芽が付いていない茎は先端部を使って挿すことになります。
葉芽も頂芽も付いていない茎は、節から新芽が出ませんので花は咲きません。挿し穂を作るときには注意が必要です。
▶もくじ
「葉芽付き」


葉芽の上は切り落とします。蒸散を防ぐために下葉は取り除き、よく切れるカッターで斜め45度でスパッと滑らかに切り直します。途中の茎を使う挿し方を「管挿し」と呼びます。
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「頂芽付き」


葉芽が付いていない茎は先端から5~6cm下あたりでカットします。発根に集中させるために、蕾や花は全て取り除いておきます。頂芽を付けて挿すことを「天挿し」と呼びます。
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「芽なし」

葉芽も付いていなく頂芽も切り落とした実験用の挿し穂(右端)も作りました。

30分ほど水あげします。草本系は30分ほど、木本系は1時間ほどを目安にしています。
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土挿しと水挿し
今回は土挿しがメインです。ベゴニアはこれまで水挿ししかしたことがありません。どれくらい差がでるのか比較検討のため、いつもの水挿しも実施します。▶もくじ
用土は赤玉土の単用

用土には未使用の赤玉土(小粒)だけを使っています。挿し木には腐葉土や肥料は混ぜません。
あらかじめ湿らせて、細い棒などで穴をあけておくと挿しやすく、挿し穂の先端を傷めることもありません。


前列に「葉芽付き」。


後列に「葉芽付き」。


こちらは実験用の「芽なし」。
土に挿したら周りの土を指で押さえておきます。最後にたっぷり水やりすると赤玉土が締まり、挿し穂がさらに安定します。
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ペットボトル水挿し器


水挿しにはこの水挿し器が便利です。900㎖のペットに280㎖や500㎖ペットがスッポリ収まるのを利用します。挿し穂の形状や大きさによって、高さを変えながら自由自在に組み合わせることができます。
右から順に「葉芽付き」「葉芽付き」「芽なし」。

直射日光や強風の当たらない明るい日陰で管理します。土挿しは土が乾かないよう注意しながら適宜水やりをし、水挿しは2~3日に1回(夏なら毎日)水を交換しながら発根を待ちます。
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発根(水挿し)
発根の様子を見ていきます。「葉芽付き」


【5月10日】開始から06日後、最初に発根。
【5月18日】開始から14日後、根は長いもので24mmほどに。水挿しは早めに鉢上げするの良いのですが、他の追従を待ってみます。

【5月23日】開始から19日後、最長は32mmに。
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「頂芽付き」


【5月15日】開始から11日後、5日遅れて発根しました。
【5月18日】開始から14日後、根は6mmほどに。

【5月23日】開始から19日後、最長は13mmに。
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「芽なし」


【5月16日】開始から12日後、こちらも発根しました。
【5月18日】開始から14日後、根は4mmほどに。上の節からしか発根していません…。

【5月23日】開始から19日後、最長はこちらも13mmに。
鉢上げします。土挿しも見てみましょう。
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発根(土挿し)

こちらも発根の様子を見ていきます。
「葉芽付き」



【5月23日】開始から19日後、最長は6cm、水挿し同様にこのパターンが勢いがあります。
▶もくじ
「頂芽付き」



【5月23日】開始から19日後、これもまずまずです。
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「芽なし」



【5月23日】開始から19日後、今にも解けて無くなりそうな貧弱な葉っぱ2枚で良く発根したな…と。

左が「葉芽付き」。葉芽という新しい元気な頂芽を得たことで、発根も旺盛になったようです。
▶もくじ
鉢上げ


12cmポリポットに鉢上げしました。用土は赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合。3本の寄せ植えです。

水挿しは個別に。ここまで水に不自由していませんので細根が少なく、土に適応するまで少し時間がかかります。水切れしないように注意しながら管理します。
2週間ほど明るい日陰に置いて、その後徐々に日に当てていく予定です。この時期はもう日差しが強いので、木漏れ日程度が無難です。
▶もくじ
開 花

【6月06日】鉢上げから14日、「頂芽付き」に蕾が上がってきました。

【6月12日】鉢上げから20日、「頂芽付き」の蕾が開き始め、「葉芽付き」にも蕾が上がってきました。

花芽が付いた節には新芽はできません。

花が咲かなかった節には新芽ができています。花付きが良すぎると葉芽が少なくなり、今回のように地際から切り戻すことになり、それはそれで嬉しい誤算に…。

「芽なし」苗は教科書通り、発根はするけれど芽は出ません。なので花は咲きません。今ある葉っぱが寿命を迎えるとジ・エンドです。
必ず葉芽を付けて挿すか、葉芽が無い場合は頂芽を付けて挿すようにします。

発根量は土挿しに軍配が上がりましたが、水挿し苗も元気に育っています。「芽なし」苗は別にして…。
春本番なのにベゴニアがあわれな姿に。挿し木もしておきたいので、切り戻して植え替えておきました。もくじ1 切り戻し 1-1 花が咲いた節には葉芽ができない2 植え替え 2-1 なぜ植え替えが必要か 2-2 見合った大きさの鉢に植え...
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