ときどきガーデニング&ときどき家庭菜園

    カジノキの挿し木 土挿しと水挿しで

    2020年09月22日
    お盆に、飾り付けに使った梶の木の枝が余りましたので、試しに挿し木しておきました。


    挿し穂づくり

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    カジノキはクワ科コウゾ属の落葉高木、和紙の原料として各地で栽培され、のちに野生化しました。平安時代には、七夕にこの梶の葉に墨で願い事を書いていたそうです。

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    同じ木でも枝によって、3裂したり2裂したり、まったく裂けない葉などが混在します。

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    下葉を取り除き切り口を切り直す

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    【8月11日】さっそく挿し穂づくり。枝を3等分して、挿し穂の長さは約10cmになりました。太さは約4mmです。

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    下葉の1枚は取り除きます。腐敗防止と吸水力アップのために、茎の先端の潰れた切り口を滑らかに切り直します。よく切れるカッターナイフなどでスパッと斜め45度にカット、反対側も軽く削ってクサビ形にすると断面積が広くなります。

    クワ科ですが切断面から乳液(白い樹液)は出てきません。同じクワ科のガジュマルやゴムノキなどは大量に出ましたが…。蒸散を防ぐため、葉は1/2にカットしました。

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    1時間ほど水あげ(吸水)してから土に挿します。

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    土挿しと水挿しの2パターン

    カジノキの挿し木は初めてですので、どんな発根の仕方をするのか観察できるよう水挿しもしておきます。

    用土は赤玉土の単用

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    挿し木では用土は赤玉土のみを使い、腐葉土や肥料などは混ぜません。あらかじめ湿らせておいて、

    串などの細い棒で穴を開けておくと、挿しやすく挿し穂の先端を傷めることもありません。

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    挿し穂の1/2を埋めて、茎からの蒸散もできるだけ防ぐようにします。

    最後に水やりをして完成です。たっぷり与えておくと、赤玉土が締まり挿し穂が安定します。

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    ペットボトル水挿し器

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    水挿しはチョー簡単、ペットボトル水挿し器に水を入れて挿し穂を挿すだけ。

    土挿しは乾燥しないよう適時水やりをして、水挿しの方は2~3日に1回水を交換しながら発根を待ちます。

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    途中経過

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    【8月18日】1週間後、形成層にカルスでしょうか、少し膨らみが出てきました。茎の白いコルク状のツブは皮目(ひもく)が水を吸ってできたもので、ここはガジュマルやゴムノキと同じです。

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    【9月08日】4週間後、発根する気配はありません。

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    試しに土挿しの方も1本抜いてみてみましたが、やはり発根していません。埋め戻して継続します。

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    【9月22日】6週間後(埋め戻して2週間後)、水挿しの方は大きな変化は見られませんが、

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    土挿しは発根していました。抜いた時の挿し穂です。根の長さは長い方が4.5cm。

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    こちらは1本だけですが長さ5cm。少し早いですが鉢上げします。

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    鉢上げ

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    培養土は赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合です。土を半分入れて苗を置いて位置と高さを決めたら、

    ウォータースペースをとって残りの土を足し入れます。

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    最後にたっぷりと水やりしたら完成です。

    2週間ほど明るい日陰に置いて、新しい土に根が馴染んだら日に当てて液体肥料を与えようと思います。

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