ペンタスの挿し木(夏挿し) 土挿しと水挿しで
2020年08月01日
春に剪定を忘れていたペンタス、切り戻して剪定枝は挿し木しておきました。

高性ペンタス「パニックタワー」、元々草丈が50~60cmになる品種で、花壇植えにすると見栄えが良いのかもしれません。花数が少なく貧弱に見えるのは、春の剪定を怠ったからです。
頂上にある芽(頂芽)を切り戻すことで頂芽優勢が打破され、下の節に付いているわき芽(側芽)が伸びてきます。
植物ホルモン「サイトカイニン」が側芽の成長を促進させますが、普段は頂芽から分泌される植物ホルモン「オーキシン」が節の部分でサイトカイニンの合成を抑制しています(頂芽優勢)。しかし、頂芽を摘み取ることでサイトカイニンの合成が始まり、側芽が活発に動き出し、新たに頂芽を形成していくことになります。

【7月10日】花のすぐ下に葉が付いていますが、ここの葉の付け根からは芽が出ませんので、一つ下の芽の上で切り戻します。通常の花がら摘みや、背を高く維持したい時はここで切りますが、

今回は挿し木もしたいので、もう一段下で切り戻します。ここにも小さい芽が2個付いていますので、これが伸びて各々頂芽になります。

各節にはわき芽が2個ありますので、切り戻すことで枝が2倍になり、結果的に花数も2倍になるということです。どちらか一方の芽だけが伸びる傾向のある植物もありますが、このペンタスはほぼ2個とも芽が伸びてきます。
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丈夫そうな挿し穂5本を確保できました。主に、葉と茎に貯められた養分を使って発根しますので、葉色の良い元気な茎を使うのが基本です。
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花茎を摘み取り、蒸散を防ぐために大きい葉は1/2にカットします。

吸水を良くするために、よく切れるカッターナイフなどでスパッと斜め45度に切り直します。

摘んだ花は花瓶に生けて楽しみ、挿し穂は水に浸けて小一時間水あげしてから土に挿します。
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水挿しは、水に不自由していませんので細根が少なく、早く土に馴染めるよう早めに鉢上げする必要があります。土挿しは、赤玉土を押しのけながら水を求めて伸びていきますので力強い根が形成されます。土挿しと水挿しの2パターンで行うと根の伸び方の違いも観察できます。
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3号(9cm)ポリポットに、用土は未使用の赤玉土(小粒)のみで腐葉土や肥料は混ぜません。

事前に湿らせておき、竹串などの細い棒で穴を開けておくと挿しやすく、挿し穂の先端を傷めることもありません。挿し穂の1/2を穴に挿しこんだら周りの土を指で軽く押さえ、

最後にたっぷり水やり。赤玉土が締まり、挿し穂が安定します。
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水挿しはカンタン。900mlと500mlのペットボトルを組み合わせた「ペットボトル水挿し器」に挿すだけ。小さい挿し穂なら移動しても安定します。

明るい日陰に置いて管理します。土挿しは土が乾かないよう水やりしながら、水挿しは2~3日に1回水を交換しながら発根するのを待ちます。
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【7月19日】挿して9日後に発根しました。

【7月28日】発根から5日後の24日には根は17mmに、発根から9日後の28日には35mmになりました。

【7月31日】挿し木開始からちょうど3週間後、発根から12日後、根は45mm。もう1本の方は50mmになっています。
土挿しの方も見てみましょう。

発根量に差が出ていますが、綺麗な根をしています。2年前の秋挿しのケース同様にビジュアル的には土挿しに軍配が上がります。
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赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合の用土で鉢上げしておきました。2週間ほど明るい日陰に置いて、その後はよく日の当たる場所で管理します。真夏の直射日光に弱い鉢植え植物が多い中で、ペンタスは夏の管理がしやすくて助かります。
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動画はこちらです
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切り戻し

高性ペンタス「パニックタワー」、元々草丈が50~60cmになる品種で、花壇植えにすると見栄えが良いのかもしれません。花数が少なく貧弱に見えるのは、春の剪定を怠ったからです。
頂上にある芽(頂芽)を切り戻すことで頂芽優勢が打破され、下の節に付いているわき芽(側芽)が伸びてきます。
植物ホルモン「サイトカイニン」が側芽の成長を促進させますが、普段は頂芽から分泌される植物ホルモン「オーキシン」が節の部分でサイトカイニンの合成を抑制しています(頂芽優勢)。しかし、頂芽を摘み取ることでサイトカイニンの合成が始まり、側芽が活発に動き出し、新たに頂芽を形成していくことになります。


【7月10日】花のすぐ下に葉が付いていますが、ここの葉の付け根からは芽が出ませんので、一つ下の芽の上で切り戻します。通常の花がら摘みや、背を高く維持したい時はここで切りますが、


今回は挿し木もしたいので、もう一段下で切り戻します。ここにも小さい芽が2個付いていますので、これが伸びて各々頂芽になります。

各節にはわき芽が2個ありますので、切り戻すことで枝が2倍になり、結果的に花数も2倍になるということです。どちらか一方の芽だけが伸びる傾向のある植物もありますが、このペンタスはほぼ2個とも芽が伸びてきます。
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挿し穂づくり

丈夫そうな挿し穂5本を確保できました。主に、葉と茎に貯められた養分を使って発根しますので、葉色の良い元気な茎を使うのが基本です。
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蒸散防止と切り直し


花茎を摘み取り、蒸散を防ぐために大きい葉は1/2にカットします。

吸水を良くするために、よく切れるカッターナイフなどでスパッと斜め45度に切り直します。

摘んだ花は花瓶に生けて楽しみ、挿し穂は水に浸けて小一時間水あげしてから土に挿します。
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土挿しと水挿しの2パターン
土に挿すと発根が待ち遠しく、つい掘り返してしまいますが、水に挿しておくと発根の様子が良く分かります。わずか3~4日で根を出すスピード根から、1か月かけてじっくり根を出すスロー根など様々。水挿しは、水に不自由していませんので細根が少なく、早く土に馴染めるよう早めに鉢上げする必要があります。土挿しは、赤玉土を押しのけながら水を求めて伸びていきますので力強い根が形成されます。土挿しと水挿しの2パターンで行うと根の伸び方の違いも観察できます。
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用土は赤玉土の単用

3号(9cm)ポリポットに、用土は未使用の赤玉土(小粒)のみで腐葉土や肥料は混ぜません。


事前に湿らせておき、竹串などの細い棒で穴を開けておくと挿しやすく、挿し穂の先端を傷めることもありません。挿し穂の1/2を穴に挿しこんだら周りの土を指で軽く押さえ、

最後にたっぷり水やり。赤玉土が締まり、挿し穂が安定します。
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ペットボトル水挿し器


水挿しはカンタン。900mlと500mlのペットボトルを組み合わせた「ペットボトル水挿し器」に挿すだけ。小さい挿し穂なら移動しても安定します。

明るい日陰に置いて管理します。土挿しは土が乾かないよう水やりしながら、水挿しは2~3日に1回水を交換しながら発根するのを待ちます。
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9日後に発根


【7月19日】挿して9日後に発根しました。


【7月28日】発根から5日後の24日には根は17mmに、発根から9日後の28日には35mmになりました。


【7月31日】挿し木開始からちょうど3週間後、発根から12日後、根は45mm。もう1本の方は50mmになっています。
土挿しの方も見てみましょう。

発根量に差が出ていますが、綺麗な根をしています。2年前の秋挿しのケース同様にビジュアル的には土挿しに軍配が上がります。
2年目となる高性のペンタス・パニックタワー。地植えにするとその良さを発揮しそうですが、未だに小振りの鉢植えのままです。来年は地植えにもしてみたいので、剪定がてら秋挿しして増やしておこうと思います。もくじ1 ...
3週間後に鉢上げ

赤玉土(小粒)7:腐葉土3の配合の用土で鉢上げしておきました。2週間ほど明るい日陰に置いて、その後はよく日の当たる場所で管理します。真夏の直射日光に弱い鉢植え植物が多い中で、ペンタスは夏の管理がしやすくて助かります。
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