ときどきガーデニング&ときどき家庭菜園

    ハナキリンの挿し木 水挿しと土挿しで

    2020年04月11日
    植え替えて2年が経過したハナキリン、切り戻して挿し木しておきました。


    挿し木の準備

    挿し木の適期は5~7月、少し早い気もしますが、南国愛媛ですので関東基準よりも半月から1か月ほど前倒しになります。大輪咲きの八福神という品種のハナキリン、室内越冬地から屋外に出したところです。葉がすっかり落ちてしまい、みすぼらしくなってきました

    はなきりん1
    はなきりん2
    日が差し込む縁側でしたので、冬の間もずっと花を咲かせていました。花びらのように見えるのは葉が変形した「苞」(ほう)で、実際の花は中心にある小さい粒のように見える部分です。

    株元から上までズンドウ、これがハナキリンの特徴です。葉が落ちてトゲも露出して「らしさ」がよく出ていますが、バランスが悪いので2年に1度の植え替えのついでに切り戻して、挿し木して更新することにします。

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    挿し穂は約5cmの長さ

    はなきりん3 はなきりん4-1
    けっこうなトゲですので手袋をしないと作業ができません。2枚の葉が付いた小さな側芽が出ているところのすぐ上で切り戻すと、13cmほど確保できました。

    はなきりん5-1 はなきりん6-1
    端をカッターナイフで切り直してから3等分しました(長いのが5cmで、他はバラバラ、3等分ではなく3分割です…)。2本は葉が1枚も付いていません。今回は挿し穂が太い(15mm)ので斜め切りにはしていません。

    てっぺんの芽が付いたものは「天芽挿し」、中間の茎の場合は「管挿し」などと呼びます。天芽挿しは真っすぐ伸びますので樹形がすぐに整いますが、草花系では挿している途中で萎れることもあります。そんな時は水挿しにするとうまくいく場合があります。

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    白い樹液は乳管に貯めた乳液

    はなきりん7
    切ったとたんに白い樹液があふれてこぼれ落ちます。この樹液は有毒で、皮膚がかぶれる場合もあるそうですのでご注意を。白い樹液は乳管とよばれる組織に貯められている乳液(ラテックス)で、傷つくと乳管細胞が破壊されて流出します。ちなみに、天然ゴムの原料となるパラゴムノキは同じトウダイグサ科の植物です。

    乳液は固形化して吸水の障害となるため取り除きます。水でゆすぐくらいでは簡単には取れませんので、

    はなきりん8-1
    流水で水圧を利用してみましたがそれでも取れず、イチゴの授粉用におろした毛先の柔らかいレンズペンでなぞるとやっと取れました。ハサミやカッターの刃もすぐに洗っておくのが無難です。インドゴムノキの挿し穂より手ごわいですネ。

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    用土は軽く湿らせた赤玉土

    はなきりん9-1
    挿し床の用土は、未使用の赤玉土(小粒)の単用です。肥料や腐葉土などは入れません。多肉植物の挿し木や葉挿しでは、水やりをしない方が良い場合もあります。今回は霧吹きで軽く湿らせた土を使ってみます。

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    水挿しと土挿しで3パターン

    多肉植物の茎は水分たっぷりですので、切り口からの雑菌侵入を防ぐために、2~3日乾燥させてから挿すのが一般的です。

    今回は実験も兼ねて3パターンの挿し方を試してみます。
    ① 切り口は乾燥させずに水に挿す
    ② 切り口は乾燥させずに土に挿す
    ③ 切り口を乾燥させてから土に挿す

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    乾燥させずに水に挿す

    はなきりん10
    【4月08日】乳液と花茎を取り除いて水に挿します。葉は大小14枚ほどありますが取らずにそのまんま。手のひらサイズのカランコエを枝1本ズボ挿ししたのを思い出します。

    カランコエ・カランディーバの挿し木

     5月に植え替えをした際に切り戻した枝で挿し木(水挿し)をしておきました。ズボ挿し  下葉がありませんので地際から切り戻しました。ズボラして枝分けも乾燥もさせずに、そのまんま丸ごと1本ズボッと水に挿しましたので...


    明るい日陰に置いたら完了です。2~3日に1回程度、水の交換をするだけの簡単な増やし方で、気になる発根の様子も観察できます。

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    乾燥させずに土に挿す

    はなきりん11-1 はなきりん12-1
    【4月08日】乳液を取り除き、30分ほど水上げしておきました。用土は先ほどの軽く湿らせた赤玉土を使ってのポット挿しです。発根するまでは明るい日陰で管理します。

    はなきりん13-1
    様子を見ながらになりますが、土の表面が乾いたら霧吹きで軽く湿らせる程度を予定しています。

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    乾燥させてから土に挿す

    はなきりん14
    【4月08日】日陰に置いて切り口を乾燥させますので、乳液の除去は不要だったかもしれませんが、ついでにやっておきました。乳液を固化させることで、雑菌の侵入を防ぐ目的があるのが本当だとしたら逆効果ですネ…。

    はなきりん15-1
    【4月11日】72時間が経過しました。キリンがくる、ナマコではありません。

    はなきりん16
    「乾燥させずに土に挿す」パターン同様に軽く湿らせた赤玉土(小粒)に挿しました。割りばし片や爪楊枝を挿しておくと、時々抜いて湿気の度合いを測ることができます。

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    途中経過 -4週間後-

    目安にしていた4週間を迎えました。

    乾燥させずに水に挿す

    はなきりん17
    【5月06日】小さい葉が数枚落ちて、大きい葉も黄ばんできました。

    はなきりん17-1 はなきりん17-2
    切り口に数個の突起物ができています。2週間後から大きさもこの状態のままですので根ではありません。この挿し穂は期待していたんですがネ。

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    乾燥させずに土に挿す

    はなきりん18
    【5月06日】10日後から切り口(上部)に緑色のカビ?のような斑点が。それほど拡大していません。

    はなきりん18-1 はなきりん18-2
    鉢から抜いてみました。切り口にはカルス(傷口を防ぐために増殖した組織)ができていて、腐敗はしていませんが発根もしていません。

    乾燥させてから土に挿す

    はなきりん19
    【5月09日】見た目の変化は特にありません。

    はなきりん19-1 はなきりん19-2
    抜いてみると…。乾燥させたこちらの方がカビてました。発根は皆無、土を少し湿らせ過ぎた感はありますが。

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    途中経過 -7週間後-

    目安にしていた4週間を迎えました。

    乾燥させずに水に挿す

    はなきりん20-1
    【5月27日】花は咲き続けているんですが、

    はなきりん20-2 はなきりん20-3
    新たに白いカルスが発生していますが根は出ていません。花茎は切るようにして最後の望みを託してみます。

    乾燥させずに土に挿す

    はなきりん21-1
    【5月27日】外見上は特に変化はありません。

    はなきりん21-2 はなきりん21-3
    茎はまだ緑色ですが先端は茶色くなってきました、見事に失敗ですかネ。

    乾燥させてから土に挿す

    はなきりん22-1
    【5月30日】こちらも外見は変化ありません。

    はなきりん22-2 はなきりん22-3
    皮肉にも先端を乾燥させたから挿した方が無残な姿になりました。失敗撤収です。

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    途中経過 -52日後 発根開始-

    やっと発根し始めました。

    乾燥させずに水に挿す

    はなきりん23-1 はなきりん23-2
    【5月30日】早く花茎を切っていれば、もう少し早く発根していたかも知れませんネ、うっかりしていました…。

    はなきりん24-1 はなきりん24-2
    【6月01日】6mmほどになりました。

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    鉢上げ

    乾燥させずに水に挿す

    はなきりん25-1 はなきりん25-2
    【6月03日】17mmになりました。小さいながら4本目も出かかっていますので鉢上げしました。4月8日の挿し木開始からちょうど8週間目になります。

    水挿しで発根した根は水に不自由していませので、長く置いておくと細根の少ない根になります。また、土を押しのける接触刺激もありませんので、早めに鉢上げすることで土に適応する丈夫な根に代わっていきます。

    はなきりん26-1
    土は市販の「サボテンと多肉植物の土」を使いました。

    はなきりん26-2
    親株も、切り戻した所のすぐ下で3本の新しい芽が伸びてきました。どれかの枝を使って、いつか土挿しに再挑戦してみようと思います。

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