ときどきガーデニング&ときどき家庭菜園

    ミソハギの植え替え

    2018年02月27日
     今日は風もなく、日中の最高気温が14℃と3月中旬から下旬並みの暖かさとなりました。陽気に誘われ、葉を落として越冬中のミソハギの植え替えをしておきました。


    ミソハギとは

    みそはぎ1 みそはぎ2
     ミソハギ科ミソハギ属の多年草で、日本や朝鮮半島が原産です。主に日当たりの良い湿地に自生する植物で、草丈は1m超になります。夏になると紅紫色の花を葉腋(ようえき:葉の付け根)に沿ってびっしりと付けて咲かせます。

     盆花としてよく利用される花で、私の住む地域ではお盆の期間中に仏壇や御精霊棚でお参りする際に、小芋の小さい葉に洗い米をつまんで供え、ミソハギの花枝を水に浸して洗い米に掛けて禊をする…という風習があります。名前の由来は、葉が萩に似て禊に使ったことから「禊萩」(ミソギハギ)と呼ばれ、それがミソハギと変化したとも。私の地元ではさらに縮まってソハギと呼んでいます。

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    植え替えが必要なわけ

     根の成長が早い植物では1年、通常は2年に1回は植え替えが必要とされています。古い土の団粒構造が壊れ、水はけや通気性が悪くなって根の生育が悪くなってきます。そこで鉢土を新しく更新してやる必要があります。

     また、鉢の中で根が一杯になり詰まってくると空気の層がなくなり根が窒息します。水切れを起こしやすくなり根腐れや生育が鈍ったり枯れてしまうこともあります。それを防ぐためにも鉢を替えての植え替えが必要になってきます。
    -『別冊NHK趣味の園芸 よくわかる土・肥料・鉢』より一部要約-

     詳しくは→「植え替えが必要なワケと植え替えの方法

    みそはぎ3-0 みそはぎ3
     現在鉢植えは5鉢あります。葉は落とし4回ほど雪の綿帽子をかぶりましたが、地際の茎は生きています。初冬に切り戻していましたが、もう少し綺麗に剪定しておけばよかったですネ。ミソハギの植え替えは1~2年に一度、適期は2~3月です。「鉢増し」と「同じサイズの鉢」に植え替える二つの方法で行いました。

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    鉢増し

     簡単で、一回り大きい鉢に植え替える方法です。

    見合う大きさの鉢で

     根は鉢にぶつかると、そこで枝分かれして育っていく性質があり、大き過ぎる鉢に植えてしまうと根が鉢になかなかぶつからず、枝分かれの少ない弱々しい株になります。また、吸い上げる水の量も少ないので鉢土がなかなか乾かない状態が続くことになり、根腐れの原因にもなります。
    -『別冊NHK趣味の園芸 よくわかる土・肥料・鉢』より一部要約-

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    根鉢はそのまま

    みそはぎ4
     3年前に挿し木で増やした株で、他の鉢植えの親株になります。

    みそはぎ4-1 みそはぎ4-2
     鉢から抜いてみました。地下茎を伸ばして既に新芽が活動を始めています。根鉢は崩しません。

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    植え付け

    みそはぎ5 みそはぎ5-1
     用土は赤玉土(小粒)6:腐葉土4の配合です。今植わっているのは6号鉢で、今回は一回り大きい7号駄温鉢に植え付けます。鉢植えでも、夏には数本の枝が80cmほどに伸びてきますので、強風で転倒しやすくなります。駄温鉢は十分重いのですが、今回も鉢底には小石を敷き詰めて、鉢底石兼重しにしておきました。

    みそはぎ6 みそはぎ6-1
     用土を少しいれて株を乗せてみます。ちょうど良い大きさです。

    みそはぎ7 みそはぎ7-1
     鉢を回しながら用土を入れていきます。

    みそはぎ8-0 みそはぎ8-1
     一見入りきったかなと思っても、割りばしなどの細い棒で周りの土を軽く押し込むだけで、ご覧のように根鉢と土の間にはまだこんなに隙間ができていました。水やりで土は締まりますが、隙間が多いと株がぐらついたり、根が浮いてしまいうまく伸びないことがあります。

     でも、あまり強く何回も突いていると赤玉土がつぶれて微塵ができてしまうのでほどほどに。昔はこれが一般的なやり方でしたが、最近は推奨されていません。鉢の縁をトントンしたり、鉢を持って地面にコンコンするだけで十分のようです。

    みそはぎ9
     ウォータースペースを確保して土を足し終わったら、鉢底から綺麗な水がでるようになるまでたっぷり水やりしたら完成です。余分な枝も切り戻しておきました。

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    同じサイズの鉢

     これ以上大きい鉢にしたくないときに、同じ大きさの鉢(色違いとか)や元の鉢を使う方法です。鉢増しのような園芸用語はありません。鉢増しのことを鉢替えとも言いますので、「鉢増さず」「鉢替えず」…う~ん、しっくりきませんネ。

    根鉢を崩して

    みそはぎ10
     昨年挿し木して増やした1年生です。こちらは同じタイプの少し綺麗な鉢に植え替えます。プラ鉢はどうしても紫外線で劣化してきます。

    みそはぎ11 みそはぎ11-1
     鉢から抜いてみました。親株に比べて地下茎の数は少ないですが、こちらも活動を開始しています。根鉢の周囲を1/3ほど崩し、傷んだ根や腐った根があるときは取り除きます。

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    植え付け

    みそはぎ12 みそはぎ12-1
     こちらも良い感じで収まります。こちらも鉢底に転倒防止用の小石を敷き詰めています。

     余談ですが、通常の植え替えですと鉢底には鉢底石を敷きますが、6号鉢(開口部の外径が18cm:1号は約3cm)以上の鉢から効果を発揮します。この鉢も6号ですがデザイン的な縁取りがあり、内径は最大16cmです。4号と刻印されていても外径が13cm、内径が10.5cmという鉢もあります。厳密な規格ではなさそうで、植え付ける場合は内径重視、号数(外径)を気にするのは鉢カバーを購入する時ぐらいで良いのかなと思います。

    みそはぎ13
     同じように植え付けて完成です。

    みそはぎ14
     これから新芽が地上に顔を出して、その新梢が固まる5月中頃に一度切り戻すことになります。

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