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    ハナモモの挿し木(リベンジ編)

    2018年02月09日
     2011年4月に失敗して以来のハナモモ(バラ科モモ属)の挿し木です。

    ハナモモ1 ハナモモ0
     今あるのは八重の源平咲き、2015年に接ぎ木苗を植え付けた2代目です。


    挿し木の適期

     挿し木は時期によって「春挿し」「梅雨挿し」「夏挿し」「秋挿し」などに分けられます。落葉樹は主に2~3月に行う春挿し、常緑樹は梅雨挿し、夏挿し、秋挿しが可能です。アジサイやバラなど落葉樹でも夏挿しが可能なものもありますが、今回は春挿しで行いました。

    挿し穂の確保

    ハナモモ2
     挿し穂は3本、緑色した左2本は前年枝で茶色っぽい右1本は前々年枝になります。長さは約12cmです。

     2011年の挿し木は新芽が展開中でした。

     6~8月に行う「梅雨挿し」「夏挿し」の挿し穂は、春に伸びた新梢が固まった頃の枝を用いますが、まだ新枝がない「春挿し」は旧年枝を使うことになります。

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    挿し穂づくり

    ハナモモ3 ハナモモ4
    ハナモモ5 ハナモモ6
     よく切れるナイフで先端を斜め45度に切り(写真のはちょっと浅めになりました)、反対側の表皮も削って形成層をたくさん出すようにしました。

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    水あげと挿し床の準備

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     挿し穂は切り口が乾かないようすぐに水の入った容器に入れ、1時間ほど浸けて水あげしておきます。その間に挿し床の準備です。用土はふるいに掛けた無菌の赤玉土(小粒)の単用です。挿し木には腐葉土や肥料は混ぜません。

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     鉢底から透明の水が出るようになるまでジョウロでたっぷりと水やりをして、微塵を取り除いておきます。植え付けや植え替えなどの時もこの一手間で鉢底に微塵が貯まって水はけが悪くなるのを防げます。

     終わったら、事前に割りばしなどで穴を開けておくと挿しやすく、切り口を傷める心配もありません。

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    発根促進剤

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     無くても構いませんが成功率を上げるためにルートンを使用しました(前回も使いましたが失敗しましたけど…)。発根には植物ホルモン・オーキシンが関係しますので、合成オーキシン(ナフタレン酢酸アミド)の助けを借ります。

     切り口に塗る前に指で挿し穂を弾いて水分を飛ばしておきます。両面の切り口にまぶした後は柔らかい筆で優しくなでて余分なルートンを落としておきます。団子状のまま挿すと、土の中で固い塊になって切り口を塞いでしまい、逆効果になったことがあります。

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    挿し床に挿す

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     1本ずつルートンをまぶしたら、挿し穂の先端が乾かないよう直ぐに挿し穂の半分ほどを穴に挿します。深く挿すと茎からの蒸散が防げます。浅い挿し床の場合は斜めに挿すと効果的です。挿したら周りの土を軽く押さえておきます。

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    最後の水やりで挿し穂を固定

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     全て挿し終わったらジョウロで水やりをします。これで挿し穴と挿し穂の隙間がなくなり、切り口と赤玉土が密着し挿し穂もしっかり固定されます。すぐに水やりをしたからと言って、ルートンが全て流れ出してしまうことはありません。

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    挿し床の管理

     発根するまでは直射日光には当てず、明るい日陰に置いて挿し床が乾かないよう管理します。私の場合は、水やりを忘れて挿し床を乾燥させてしまい失敗することが時々あります…。だからといって、水やりをしすぎても挿し穂の切り口が腐敗する(特に梅雨どき)ことがありますので要注意です。

     赤玉土の場合は、表面が乾き始めると色が薄く変化し始めますので、それをサインに水やりをするようにしています。発根後の管理については後日になります(成功したら…ですが)。

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     「追記」:またまた失敗しました。3月上旬に新芽が萎れ始め、復活することなく全体が枯れました。挿し木で2度失敗したのはセイヨウシャクナゲ以来2度目です。新梢が固まる頃に三度チャレンジしようかどうか…。
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