ときどきガーデニング&ときどき家庭菜園

    インドゴムノキの取り木 環状剥皮法

    2015年05月09日
     鉢植えのインドゴムノキの下葉が落ちたり枯れたりしてきましたので、取り木をして更新することにしました。


    環状剥皮(かんじょうはくひ)

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     パッと見はそうでもありませんが、裏側を見ると無残な姿に。支柱も短いままでしたので茎も曲がってきました。幅2~3cmぐらいに皮を剥き湿らせた水苔で切り口を包む環状剥皮(かんじょうはくひ)という方法で行いました。

     形成層を遮断すると、植物は修復しようと組織を発達させて不定根を出すようになります。それを利用しようという訳です。メカニズムは挿し木と同じですが、取り木の場合は枝や葉や実を残したまま鉢上げできるのが利点です。

    ごむのき3 ごむのき4
    【5月09日】茎の中央(支柱の頭付近)より少し上の位置で取り木をしたいので、邪魔になりそうな枯れかけの葉6枚を取り除き、上下にカッターで環状に切り込みを入れ、形成層(緑の部分)が残らないよう剥いていきます。幅が狭すぎたり剥き方が甘いと、形成層が復活して上下がくっついてしまい根は出ません。そうなるとやり直しです。

     上側の切断面をノコギリの刃のようにギザギザにしておくと根張りが良くなるとのことで、細かく刻んでおきました。(勢い余って下側も刻みましたが…)

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     湿らせた水苔を全体に巻き、ビニールなどで包みます。25cm×35cmのキッチン用ポリ袋が丁度良い大きさでした。

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     最後にビニタイで上下と中央を縛って完成です!湿り具合を見ながら、乾いているようだとビニタイを緩めて水分補給してやります。

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     側枝が出ていますが、これは来年取り木しようと思います。実は2年前にもここのすぐ隣から出ていたのを取り木していました。

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    2013年の取り木の様子

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    【2013年6月03日】今回と同じ方法で行いました(ギザギザは入れていませんが)。

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    【2013年8月22日】80日後です。剥皮した部分の上側からのみ発根します。この時は場外(剥皮したところより上の葉柄の付け根跡)からも長いのが1本発根してラッキーでした。

     という訳で、今回の取り木では7月後半には切り離して鉢上げできそうです、うまくいけば。

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    50日後のようす

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    【6月28日】6月6日の4週間目に水苔を取り除いて見たときは全く発根していませんでした。先週の6週目を過ぎたあたりから根が見え始めました。今朝、Uの字に伸びた見える部分だけを測定してみると9cmありました。他に目視できる根は3cmほどのが1本だけです。地上部に見合う発根量を得るにはもう少し時間が掛かりそうです。

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    63日後に切り離して鉢上げ

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    【7月11日】Uの字に伸びた根はそのまま上空を目指し、ビニールから飛び出してきました。予定を変更して、開始から64日目、早目の鉢上げといたしました。

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     水を張った中で慎重に水苔を外したつもりでしたが、

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     何本か細根を切ってしまったかも。根は3本と少ないですが、鉢上げ完成です。

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     親株もいつ以来?植え替えをしておきました。取り木を始めてからは剪定されたのと同じ状態になりましたので、わき芽が別の箇所から2個出てきました。これからは子株をどんどん増やしてもらいたいモンです。

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