アッツザクラ
コキンバイザサ科の球根植物で原産地は南アフリカです。
正式名はロードヒポキシス。アッツザクラの名前の由来は、太平洋戦争で日本軍がアッツ島で全滅した時に悼んで名づけられたと言う説があります。アッツザクラ自体はアッツ島(アリューシャン列島)とも桜(バラ科)とも何の関係もないようです。




草丈は12cm、花径は大きいもので4cm程度です。でもこの花、じっと眺めているとどこかちょっと変です。おしべやめしべがどこにも見当たらないのです。中央の奥深くに黄色い塊のように見えるのがしべでしょうか、不思議な花です。
通常の開花時期は4~5月です。今出回っているのは促成栽培といって、温室やビニールハウスなどで温度調整されて違う季節に咲かせたものです。一過性ですのでその後は通常の時期に開花するそうです。直近の来年春には再び開花するんでしょうか。。。要観察です。
生育は旺盛で毎年1球が10球以上に増えるそうで、鉢植えですと毎年の植え替え・分球作業が必要になります。
多くの秋植え球根や春咲きの花木と同じように花芽休眠をします。花芽は8月中旬~9月に形成され冬の低温で休眠から目覚めます(休眠打破)。冬に5~8℃の低温に6週間ほどあわせないと春に開花しません。冬に暖かい室内に取り込むと花が咲かなくなります。凍らない程度の耐寒性はあるようでこちらでは軒下での越冬で間に合いそうです。
(参考:ヤサシイエンゲイ、FAJ鉢物レポート、他)