イチジク(無花果)の花と実
ガジュマルと同じ仲間

クワ科フィカス(イチジク)属の落葉高木で原産地はアラビア南部です。フィカス属に聞き覚えがあると思ったら、ガジュマルやインドゴムの木と同じ仲間です。
ガジュマルやインドゴムの木と同じように切断部から白い樹液がでます。これにはフィクシンというタンパク質分解酵素が含まれていて、果実にも含まれますので食後に食べると消化を促進してくれます。それならばとガジュマルやインドゴムの木の樹液もなめてみたくなりますが、同じ効果があるかどうかは定かではありませんので、くれぐれも。
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子房以外の部分が成長する「偽果」

イチジクの語源は果実が一ヶ月で熟すから、または一日一個ずつ熟すから「一熟(いちじゅく)」から転じた、という説があります。
「無花果」と書くのは花を咲かせずに実をつけるように見えるからで、実際には実の中でひっそりと花を咲かせています。実の中にあるつぶつぶ一つ一つが花で、食べるのは果肉ではなく花托(かたく)と呼ばれる部分になります。子房以外の部分が成長して果実の主要部分となるものを偽果(ぎか)と呼び、イチゴやリンゴ、ナシなども偽果です。
4日前にご紹介した後に急に色づき始め、少し早いですが今朝収穫しました。鳥対策に不織布 鳥対策にと不織布を被せているイチゴですが、無防備のプランターの実はまんまとイソヒヨドリに食われてしまいました。...
カリウム豊富で血圧を下げる効果が

果実の先端にはへそがあり内部への通路が開いています。雌雄異花で受粉はイチジクコバチというハチが媒介しますが、日本にはイチジクコバチは寒いために生息できず、また日本にあるイチジクの木は雌の木ばかりだそうです。それでも実を太らせることができ、挿し木で増やすことができます。
イチジクにはカリウムが多く含まれていて、体内の余分な塩分を排出する働きがありますので、高血圧や動脈硬化、脳梗塞、心筋梗塞などの予防に役立ちます。またペクチンなどの食物繊維も豊富で便秘解消にもいいようです。
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